◆スウェン STAGE-1で都市の破壊活動を行ったジン。そのコクピットに居た子供達。まずはその種明かしが。多分、世論を見方につけようと考えた大人の都合から表に立たされたであろう親を失った子供達の、ナチュラルへの宣戦布告。それを見たスウェンの脳裏に浮かぶ過去。
事故(本当に事故だったのかどうかは怪しいけど)によって、幸せな家庭と天文学者になるという夢を同時に失ったスウェン。その後の彼がたどる境遇は、大人の都合で血にまみれたものになってしまい…それは、VTRの少年達の未来を暗示するかのようで。STAGE-1ラストでジンになんで子供が乗ってるんだ、とか思いましたが、全てはこのスウェンの過去と突き合わせるためだったのか、みたいな感じです。
上官の命令でそんな自分の過去の写し身のような少年達の拠点を殲滅に向かったスウェンがまた切ない…。それでも任務を遂行しちゃうあたりが、キャラ設定のうちの「冷酷非情」の描写なんですかね。とは言え、僕としてはあのシーンからは彼の冷酷な一面と言うよりは、全てを諦めている、諦観の一面が垣間見えたような気がするのですが。
残酷な運命に弄ばれた。家族も、夢も、幸せも、何もかもが自分の意思とは無関係に、見えない何かに奪われた。ならば今自分が何をしようともそれは無駄なこと。エドがある種残酷なこの世界を、「上を向いて進む」ことで生きていこうとしたのに対して、スウェンは「諦める」ことで生きている、と言うか。
◆かつての夢 事故で孤児になる前は、天文学者になるのが夢だったスウェン。現役天文学者であるセレーネと絡ませる上で、もう、どうしようもない程狙った設定です。むしろ出来すぎている設定はこれだけではなく、オフィシャルサイトによると、セレーネ自身も事故で両親を失ってしまった過去があるとか。
事故で両親を失い、夢も失い、全てのことを諦めて生きるスウェン。
事故で両親を失い、それでも夢を追いかけ、空を見続けたセレーネ。
同じだったのに、道を違えてしまった二人。もうここまで来たら絡むなって方が無理だ!もう存分に絡んで、スウェンには思いの丈を叫んで欲しいところです。
◆スターゲイザー 劇中時間がユニウス落下からデストロイの戦線投下直前まで進んでいることから、STAGE-1のエドとの別れからも相当の時間が経っているはず。そこまで時間があれば、エドの生死の確認、最悪、行方不明であることまでは分かっているはずなのでそれに対して何のリアクションも示さないセレーネにちょっとあんたそれはどうなのさ、とか思っていたのですが(惚れた女に尽くしても報われない辺りがエドのデフォルトとして脳内にインプットされているからそれもありかなとか思ったりもしたけど)、それを払拭するスターゲイザーの命名シーン。
エドの残した上を見て進め、という言葉を元にGSX401FWに与えられるスターゲイザーなるコードネーム。ここまで来れたのは自分達だけの力じゃない、エドがあの時、身を挺して自分を助けてくれたから、今がある、って感じのセレーネの「ありがとう」にじんときましたよ。
◆そして舞台は宇宙へ スウェンに下された、DSSD施設の殲滅指令。かつて費えた自らの夢を今でも持ち続ける女性-セレーネ-と、それを体現するMS-スターゲイザー-との出会いは彼の諦観を崩すきっかけとなるのか否か。
個人的には、スターゲイザーのコクピットが副座式ってあたりが、ラストでのスウェンの夢への原点回帰、浄化の伏線に見えてしょうがないのですが。上を見続ける夢を取り戻して、セレーネと一緒にスターゲイザーに乗って外宇宙へGO!とか。
◆以下細々・ミューディーの最期 グロい。 仕留めた獲物に群がる野犬の群れの如しのバクゥを見て、何か劇場版のEVAを思い出しました。顎部に搭載されたサーベルでざっしゅざっしゅコクピット突くなんてじわじわとした殺し方しないで一思いに殺ってあげなよ!ホント、素で怖かったよ、ここ。
と言うか、ブルデュエル。まだプラモ出てないんじゃ…。もうリタイヤか。ヴェルデバスターとキット化の順番、変えてあげればよかったのに。
・瀬川博士 真空のエネルギーの研究だとか、人工筋肉を使ったマニュピュレイターの開発だとか、何か他作品で聞いたことのあるような技術ばっかり研究してる方ですね。イネスさんとか、リツコさんとかと気が合いそうです。て言うか、スパロボに参戦したら、絶対絡む。こいつら。
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