月は出ているか
発売されてからずいぶんと経つので今さら感が漂うけれど、気にせず1/144 HGAW ガンダムXのレビューをば。
◆全体 とかく、嬉しいほどに出来の良いキット。
可動と造形を両立した関節、継ぎ目を意識させないパーツ構成(サテライトキャノンの砲身とか、場所によっては目立つけど)等の近年のキットでは必須科目となっているポイントをクリアしている上に成型色とシールだけでほとんどの設定色を再現しているので、素組みしただけで見栄えがすると言う、工作時間を確保し辛い社会人に対して優しいキットでもあった。
写真はアンテナのシャープ化、フロントスカートの左右分割、成型色とシールで再現されていない襟元・胸部バルカン・ビームソード・バーニア(後、どう頑張ってもシールがはがれる膝の三角とか)を筆塗りでピンポイント塗装、リアルタッチマーカーとウェザリングマーカーで全身にスミ入れ&汚し塗装をしただけ。それなのにこのかっちょ良さ。本当に作っている最中に何度、バンダイ…恐ろしい子ッと思ったことか。
個人的に一番ぐっと来たのは成型色。所謂トリコロールカラーの退色したような色味が、「15年前の機体」という設定をうまく演出していてたいそうツボでした。
逆にちょっと残念だった所は下半身の弱さ。個体差なのかも知れないけれど、背中に重量があるキットなのに膝関節がふにゃふにゃしていて自立させるのが地味に大変だったと言う。
◆武装とか 武装は基本武装+オプションのショルダーバルカンが付属。
シールドバスターライフルは旧キットで再現されていたライフルモード・シールドモードの切り替えをオミット。それぞれ別パーツでの再現となっているのだけど、その分スマートな造形になっていて好印象。
でも、劇中でガロードがしょっちゅうライフルを落とすor壊されるので、GXとDXは斬撃系ガンダムのイメージが強い、気がする。最強武器はキャノンなのに。
写真だと影に隠れているけれど、ビームソードの基部はきちんとサテライトキャノンの尾部から取り外せるようになってて、ああ、昔のキットでこーゆー風に改造しようと頑張ったよなぁ、僕、などとちょっとしたノスタルジーを感じてしまったり。
サテライト発射形態。昔のキットでは再現できていなかったリフレクターのX字展開やら砲身の伸張やらが再現されていたり、ハニカムパターンがモールド&ホロシールで再現されていたりとなかなかに見栄えのする状態に。いや、このハニカムパターンにホロシールを密着させる作業がひたすらマゾかったんだけど。
◆旧キット そんな槍玉にあげられる昔のキット。アマゾン経由で入手できたので(入手後に新宿ヨドバシでも見かけたけど)、そっちも素組みしてみた結果がこれだよ!
なんかもう、ホント、バンダイの技術の進歩は恐ろしい…。14,5年でこれだよ。
◆おまけ。 冒頭の写真の舞台裏。以前撮った月面写真をiPadで表示して、その前にキットを置いただけのなんちゃって合成である。月が真円に見えないのはiPadが若干傾いているからだと言う。
余談ではあるけれど、撮影の最中にiPadがキット側に倒れてきていろんな意味で冷や汗をかいたとか何とか。
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