7年ぶりの踊る新作。結論から言うと、見に行って良かった。楽しかった。それを嫌うヒトも居るかもしれないけれど、劇場内がほんわかとした笑いに包まれる良い映画だった。決める所は決めるけれど直後に台無しにするある意味いつもの踊るテイストが健在だったのが大きいなー(褒め言葉
以下、箇条書きでネタバレ感想。
・冒頭のシーンはちょっと残念。映画公開前の宣伝で係長になったとか、引越し隊長になったとかいう情報を大々的に垂れ流していたお陰で全然騙されなかった。そう言った類いの前情報を一切仕入れずに見ていたのなら、え?青島が出世して管理官に?とか驚けたのに。
・けれどこの、残念なオチを明かした上でのシリアス劇、と言うのは劇中でも青島の重病騒ぎでやっていて、劇外・劇中で同じ手法のネタをかましていたのだな、と理解。
・劇外・劇中の話をすると、青島が一旦紛失したアーミーコートを取り戻すまでの流れも劇外とリンクするようなシナリオに読み取れたなぁ。アーミーコートを無くして、医者に誤診断を突きつけられて(笑)、すっかりらしくなくなってしまった青島が、いかりやさんを失ってスピンオフ作品は作れるけれど続編を作るまでには至らなくなった踊るという作品の比喩、みたいな。コート紛失の直前にコートの向こうに見えた足が、和久さんが着ていた様な色味のスーツを纏っていたのもまたニクいんだ。
・すみれさんと、そして和久さんの言葉に励まされて青島復活、と言う流れは問答無用で熱かった。戻ってきたコートを羽織る、と言う視覚的にわかり易いパラメータ向上。そして、何気にこのシーンが今回の劇場版での初コート着用シーン。これが踊るの復活。踊る3はここから始まる!的な熱さ。
・青島の重病騒動。青島もすみれさんも勘違いしたまま、新湾岸署の内外で交わされる会話は涙腺直撃コースだったけれど、所々に真実を知っている魚住さんやスリーアミーゴがちらちらカットインしてきて、それだけで笑ってしまった。もう、泣きながら笑ってしまった。色々と台無しだ!(笑
・クライマックス恒例のスリーアミーゴの見せ場。劇場版の度に不祥事を起こして、部下に「(取り調べ室まで)行きなさい」と言われるのが署長の鉄板芸になっていたけれど、今回はそれにかけて、クライマックスで本店の意向にそむきつつ、青島に向かって「(捜査に)行きなさい」と言うシーンになっていて、とても格好良かった。重い病気でもう永くない?との青島の勘違い(でも無いんだけど)を払拭するシーンでもあったので、「生きなさい」とのダブルミーニング。作品的にも、いかりやさんの死去によってもうこの作品は終わってしまうのか(死んでしまうのか)?と言う疑問に対する年長者からの回答。君たちは生きなさい。
・占拠された湾岸署解放の最後の手段が電源カット、と言うのには笑ってしまった。ハイテクはコンセントかバッテリーさえ外せば無効化出来るってのは鉄板だけど、いくら電源切っても機械的にロックされてるのはどうしようも無いじゃん的なツッコミを大人気なく入れてしまったけれど。
・青島が圭一に対して見覚えがあるようなリアクションを見せたシーン、劇中にそんな描写あったかなぁと思いつつも心当たりが全く無かったのだけど、パンフレットに答えが。TVシリーズとスペシャルに出てきたモブとか。いや、そんなの覚えてないよ、もう。でも秋葉の街頭に立っていた赤い服のおっさんの事は憶えてた、僕。
・湾岸署の新署長が真下に!てのは見え見えだったので特にサプライズ感は無かったなー。いかりやさんリスペクトの、おいーっすから始まるぐだぐだな就任挨拶は好きだけど。そうか、雪乃さんは産休取ってたから不在だったのか。
・携帯、超ドコモプッシュだったなー。手術のヒトと圭一が白いXperiaだったし。湾岸署に閉じ込められた面子がテレビ見てたのって、アレ、セパレート携帯にプロジェクターユニットつけたヤツだろうし。
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