物語の導入部(衣装箪笥の奥にファンタジーな世界が…)をど忘れしていたので、いきなりの空爆シーンにあれ?借りてくるDVD間違えた?とか見当違いな素ボケをかましてしまいました。最初っからファンタジーじゃ無いものね。
ロクに情報を集めていないので、時代設定すら分からないのですが取り敢えず戦争中の世界。戦争のせいなのか元々なのか、ぎすぎすしている兄弟のやり取り。何処と無く視聴者をいらっとさせるそれぞれの性格。
責任感空周り、言うことばかり立派な長男・ピーター
小利口すぎて現実的な事しか言わない長女・スーザン
家族全てに心を閉ざす反抗期真っ盛りな次男・エドマンド
何をするにも半人前で頼りない次女・ルーシー
戦禍を避けるために子供達だけで疎開、他人(?)の家にやっかいになるなど、全体的に重苦しい色調の中、そんな彼らのギスギスコミュニケーションを見てるとこっちにもいい感じにフラストレーションがたまります。でもこれはラストに向けた布石でした。ナルニアに出会って、旅をして、彼らのマイナス面が徐々に払拭されていく様がもう燃えるのなんの。
最初に変わりだしたのはルーシー。ナルニアに来てからの彼女のバイタリティはそりゃスゴいもので、兄弟全員を引っ張るくらい。自分には何も出来ないとしょげていたピーターもアスラン(ライオン)に背中を押されて徐々に勇気を身につけていき…そして、些細な優越感を得るために兄弟を裏切ったエドマンドも自分の行動が引き起こした災厄を目の当たりにして改心、反目し続けていた兄に全幅の信頼を置くように。もうこのエドの改心が素直にうれしかったですよ、ぼかぁ。
あれ?そう言えば
スーザンの成長シーンはあまり印象に残らなかったな。どこら辺だろ。
まあ、そんな感じでナルニアの中で精神的に成長していった兄弟達。彼らのコミュニケーションも徐々に見ていて心地のいいものに。
戦いが終わった戦場、ルーシーの薬で息を吹き返したエド、彼と抱き合うピーターってのがまたよかったです。冒頭では否定的なイメージのあった「勝手なことをするな」(だっけ?)を涙ながらに語るピーターにこっちもほろり。弱いんですよ、ええ。こういうのに。戦争でバラバラになった兄弟の心が、異世界の戦争をきっかけにして纏まる。素敵に王道です。
そしてラスト。
映画の宿命で細かい事情は一切省かれているのですが、王様になった兄弟達。タムナスの手で王冠が彼らの頭に掲げられると同時にルーシーには「頼もしさ」、スーザンには「やさしさ」、エドマンドには「正義」、ピーターには「英雄」、とそれぞれ彼らがナルニアと出会って成長した部分を称号として与えられたのにもニヤリ。正直、エドマンド=正義が最高に震えました。善悪の間で揺れていたからこそ得られる称号、みたいな感じで。
時間的な制約から、少し語り足りないところはあるかな?とも思ったのですが、それは仕方の無いこと。兄弟の成長物語としては結構よく出来ていたと思います。
つか、これ原作あるんですよね。読みたいなぁ。探そうかなぁ。ゲド戦記とかハウルとかも原作読みたいまま放置してるんですが、なんとも。
◆ツッコミ・ナルニアも英語圏ですか?(ツッコムだけ無駄
・タムナスはロリコンだと思います。アスランが去っていくシーンで確信した。
・サンタのおじさんが最初何者なのか素で分かりませんでした。一瞬、こいつがアスランかと思った。
・と言うか子供に武器託して去っていくサンタってw
・アスランという名前が出てくるたびに笑ってました。脳に種が埋まっているようです。
・「過去は過去だ。過ぎたことを話す必要はない」(アスラン)
貴方が言いますか!回想王のくせに!!(だから違うって
・結局決着はアスランが持っていったわけで。さすが主役食いはアスランのお家芸だな(だから
・いつの間にか彼らの頭から消去された母上が気の毒でなりません。
・タムナスがエドを許すシーンを少しでもいいから入れて欲しかった。
・鹿狩りの最中に馬を労わるのってどうなの?鹿は?ねえ、鹿は?
・映像特典のNGシーン集。一番笑えたのはCG加工前の各ファンタジーキャラ。全身タイツか!
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